・「何故、動いてくれないんだ。」~営業2課リーダーの挫折
私は大学を卒業後、コピー機の飛び込み営業の会社に就職したました。
入社して最初の2週間は、メーカーの研修を受けた。競合他社情報や営業スキルの研修を受けて研修最終
日には地図を渡されて飛び込み営業をしました。その結果、飛び込み営業件数の北海道記録を更新しました。(記憶では、1日に130件程飛び込みました。)研修終了後、会社に戻ると飛び込み営業の毎日でした。最初の受注は5月のゴールデンウイーク明けでした。1件受注が取れると、コツをつかみ9月には新人記録が視野に入り始めました。上司が、当時日本に進出し始めた外資系保険会社の仕事を始めるために会社を辞めるという事を聴いたのがその年の終わり頃でした。上司は翌3月末に辞めて、私は入社2年目には営業2課のリーダーとなりました。学生時代に自分でサークルを立ち上げイベントも度々成功させていたので人を動かすことに対して自信がありました。しかし、年上の部下たちは私の言う事を全く聞かず、動きませんでした。どうして良いのか分からず、まずは自分が売り上げを上げれば部下も動くだろうと営業成績を求めて動きました。私の個人成績は上がるが営業二課の売上目標は達成されまいままでした。
左後方の社長の席からの「内海君、内海く~ん」の声を聴くのが苦痛でたまらなくなりました。体が社長の声を拒絶するかのように左耳が聞こえなくなりました。後にメニエル病と診断されました。「会社が悪い。社長が悪い。部下が悪い」と全てを他人の責任に転嫁して逃げるように会社を退職したのは翌年の8月の事でした。
本書は当時の私のように部下を動かせない悩みを抱え苦しんでいる人に対して書いた本です。