ミスは無い
記録と記憶でも説明したが、一所懸命とは、一つの所に命を懸ける意味である。
命を懸ける程の集中力で仕事をすれば記憶に残り、ケアレスミスは起こさない。
一体いつごろからだろうか。
ケアレスミスという言葉が使われるようになったのは。
ミスはすべてケアレス(注意不足)である。ミスにレベルの差は無い。
「ケアレスミスでした。以後注意します。」を見逃してはいけない。
そもそも、なぜ、そのようなミスが発生したのかの根本原因を解決しないとまた同じようなミスが発生する。
「て」「に」「を」「は」の使い方や句読点の間違い。
最近では書類の漢字の誤変換が目につく。
ITがどれだけ発達しても使うのは人である。
ケア=細心の注意を払う事は当然である。
経営者が考えるべきことは「人」に頼らず「ミス」を発生させない仕組みを確立することである。そのためにも、なぜミスが発生するのかの根本原因の追究が重要だ。
しかし、ダブルチェックは不要だ。
そもそもダブルチェックの考え方で仕事をするから「1回で完結しなくても良い、失敗しても良いという心の甘えが生まれる。」
この一瞬に全てをかけ、命がけで仕事をするからこそミスは発生しないし、一回で完了させるからお客様が感動するスピードで仕事の成果を上げられる。
ワープロ登場以前は全ての書類は手書きで作成していた。
たった1文字の間違いで全て書き直しをしなくてはいけない。
間違うことは、時間と費用で莫大な無駄を生むことだった。
このため、1回の作業で間違いを起こさない集中力が必要である。
現在はパソコンを使って誰でも簡単に修正が出来るようになった。
その結果、1度や2度の間違いは許されると勘違いするようになった。
一所懸命の項でも書いたが、目の前の仕事に命を懸けて取り組む事でミスを犯さなくなる。
そして、スピードをあげる事が可能となる。
全てはダブルチェックを前提とするからうまく行かないのだ。
もうひとつ重要な事は、相手が何を求めているのかを最初に明確に捉える事である。
完成イメージを具体的、明確に持つことで間違いの可能性が無くなる。
誤字、脱字レベルでの間違いではなく、完成の姿が違うのであれば何をしても取り返しがつかない。どれだけチェックをしても補えない。
仕事に取り掛かる時にゴールを明確にする事こそ、最も大切な事である。