1・「あなたが伝えた事と相手に伝わった事」は違って当たり前がコミュニケーションの大前提
長い時間を一緒に過ごした夫婦でさえ、親子でさえ「伝わらなくて」みんな悩んでいます。仕事の時間だけ、会社にいる時間だけの上司と部下で「阿吽」の呼吸を求め過ぎるのは間違っていると考えて当然でしょう。
しかし、皆さん
「うちの社員は、どうしてオレの言う事を分からないんだろう?」と悩んでいます。
その一方で、
「あいつ(=ある特定の社員)は、オレが言う前に察して動けるんだよ。」と言います。
確かに、その社員はあなたの意思を推し量るコミュニケーションスキルが秀でているのでしょう。
しかし、その社員があなたの意思を推し量れるのはコミュニケーションスキルが優れている理由だけではありません。
あなたと行動パターンが似ている事ももう一つの理由です。
行動パターンとは、聞きなれない言葉でしょう。
本章では、人の行動パターンを知り、その人の行動パターンに応じたコミュニケーションの方法を活用して人を動かす事をお伝えします。
パターンに分けると言うと、日本では血液型分類が多く使われます。
一般的には、A型は神経質、O型は大雑把、B型は自己中、AB型はマイペースのように分類しています。
この分類方法は科学的根拠が無いため、実際の仕事の場面では使えません。飲み屋での話題や合コンの自己紹介の掴みネタとしては使えますが。
話が逸れました。
行動パターン分類とはアメリカの心理行動学者の〇〇が提唱した理論です。
アメリカの海軍が潜水艦の乗組員を選ぶ際に参考にしています。何カ月も同じ艦内で生活を共にする乗組員同士のタイプをバランス良く配置することで帰還率が高まったとも言われています。
この方法は、人間の行動パターンを4つに分類する方法です。
自己主張が強いか弱いか。の思考開放度の軸と
感情表現が豊かかそうでないか。感情開放度の軸の2軸で4つのパターンに分類します。
図参照

左上のドライバータイプの特徴は
・感情は出さないが、メリハリがあり力強い話し方をする
・しっかり目を合わせて話す
・短めの文章で、結論からはっきりと断定的に話す
・決断が速い
・大筋をつかんだら、より短時間に結果を出そうとどんどん進めていく
・人間関係より、仕事、課題を重視する
戦国武将では織田信長のイメージです。

左下のアナリティカルタイプの特徴は
・感情を出さないで、穏やかな声で淡々と話す
・論理的で、順序立てた話し方をする
・冷静でビジネスライクな印象
・慎重で細かなことも見落とさない
・人間関係より、仕事、課題を重視する
戦国武将では明智光秀のイメージです。

右上のエクスプレッシブタイプの特徴は
・言葉・声・態度などすべてを使い、豊かに主張し、感情を表現する
・しっかりと視線をとらえ、感情を込めてアップテンポで話す
・まわりを巻き込みその気にさせ、楽しませる話し方
・直感的に決断するので、即決即断
・まずは強い人間関係を築くことにエネルギーをかける
戦国武将では豊臣秀吉のイメージです。

右下のエミアブルタイプの特徴は
・声にも態度にも、穏やかに感情をにじませる
・皆に目配りをしながら、同意を得るように、ゆっくり話す
・問い掛けるように、相談を持ちかけるように話す
・皆を励まし、サポートすることが得意
・仕事、課題に取りかかる前に、まずは、人間関係を築く
戦国武将では徳川家康のイメージです。

では、どうすれば分類できるのでしょうか?
明日は、自分でできるセルフチェックリストを使った分類方法をお伝えします。

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