おはようございます。

内海です。 http://sskg.jp

【日刊】伸びる会社は仕組みが9割  2016年2月24日号

・問いかけで自ら考え、実行出来る部下を育てる

 

問いかけで自ら考え、実行出来る部下を育てる(ソクラテスメソッド)

人は質問されると、考えて答えます。

質問の種類によって考えさせたり、実行力を高められます。

しかし、

「なぜ、出来ないんだ?」

と詰問すれば、考えられません。

答えられません。

行動出来ません。

ソクラテスには著書がありませんが多くの弟子がいました。

弟子にはプラトンやアリストテレスがいて、彼らを通じてソクラテスの考え方は世に知られました。

ソクラテスメソッドとは、答えを教えるのではなく、考えさせる理論です。

あなたが部下を育てたいのであれば、部下に教えるのではなく、部下に考えさせる事です。

魚を釣ってやるのではなく、魚の釣り方を自分で考えるように出来るようにする事。と説明しています。

 

以下で良い問いかけの方法について解説します。

問いかけの種類

1・選択肢を広げる

オープン質問と呼ばれる質問の種類です。

「はい、いいえ。」ではなく、

答えが人によって違います。

「あなたはどうしたら良いと思いますか?」

と問われると、

「私はこうしたら良いと思います。」

と答えます。

本書で何度も出てきた5W2Hについて、

いつまでにやりますか?

どこでやりますか?

誰がやりますか?

何をやりますか?

どのようにやりますか?

と方法を考えさせます。

その上で、なぜ、その日なのか?なぜ、そこなのか?

なぜ、その人なのか?なぜ、それなのか?

なぜ、その方法なのか?

を問いかける事で自ら考えるようになります。

ただし、「なぜ?」の使い方は注意が必要です。

「なぜ」で理由を確認しているのですが、質問をされた方にとっては、「正解と間違い」があると思います。

間違った答えをしてはいけない。と相手を委縮させる場合もあります。

 

2・考えさせる

問いかけた後で特に重要なのが待つ事です。

現在の学校教育では、常に「正解」があります。

自分なりの考えを持ったが無い人は、

突然「あなたはどうしたら良いと思いますか?」と問われても、答えに窮します。

自分の答えが間違っているのではないか?

正解は何か?

と、心配している人にとっても、この考えさせる間があることで

「取りあえず言ってみよう。」と行動を起こしやすくなります。

問い詰めるのではなく、

一呼吸待ちます。

この間を取る事で、部下は考えても良いんだと理解します。

 

3・行動へつなげる

最後に、具体的になったところで復唱させます。

その頃合いに

「じゃ、次回のミーティングの時には〇〇を達成しているって事だよね?」と確認します。

「はい、頑張ります。」

「楽しみにしているよ。」と声をかけて終了します。

人の話を聞いただけでは、「自分の仕事」として自覚させる道半ばです。

部下本人が自分の言葉で話せるようになってようやく自覚出来た状態です。

人間は人の話を聞いただけでは、概念としての理解に留まるからです。

頭では分かっている状態です。

それを自分の言葉で復唱し直す過程で、自分の理解度と不明点、相違点を整理する事が可能になります。

 

編集後記

この項目は分量がどうしても多くなります。

コミュニケーション=意思疎通。

文章だけで意思疎通を図るのは容易ではありませんね。