構想力

いつかはクラウンって時代もあった
(大衆とマスコミの時代)

世の中が変わった

経営者の皆さんにとっての切迫した現実問題は、「既存顧客が今まで通りに買ってくれなくなった。」であろう。 しかし、それは症状である。 根本原因を発見しないと症状に振り回されるだけである。
前述の経営者への私の疑問は「なぜ、今までうまくやってこれたの?」の現状分析に関してであった。
ところで、あなたが製造業で法人顧客を対象にしているのであれば、あなたの全ての既存顧客がダメになっているのだろうか?
そうではないはずである。
勝ち組と負け組に分かれたのではなかろうか?

みんな同じの横並びでみんな同じように成長する時代は終わったのである。
40代以上の方であれば
「いつかはクラウン」という言葉を耳にしたこともあるだろう。
会社に入った新入社員は中古車を買い、その後カローラ、マークⅡ、そして「いつかはクラウン」を目指していた時代の事である。
しかし、現在は車を持たない人もいる。お金持ちでも「軽自動車」に乗る人もいる。若者でも300万円未満のベンツを買う事が出来る。
一人一人の「個客」がそれぞれの選択をする時代となった。
こうした時代は実は中小企業が活躍できる時代である。
大企業のようにマスコミを通して大量の宣伝をして大量販売する時代ではなく、個々のお客様に提案できる力のある中小企業の時代である。

ところで、実際に自社を取り巻く環境を分析するにはどうすれば良いだろうか?
最初にすべきことは自社の属する業界の市場規模がどのように推移しているのかを分析する事である。
業界団体や官公庁のホームページなどから無償で手に入れることが出来ます。
自社の売上高推移を市場の推移と重ね合わせる事で今後の目指すべき方向が見えてきます。
右肩上がりの業界はそう多くありません。
その中で生き残るためには、
市場占有率(シェア)を高めるしかありません。
「ただし、シェアを高めろ!」
だけでは動けません。
対象を絞り、どこで、どれだけシェアを高めるのか構想を練り上げていきましょう。