経営コンサルタントとして重要な倫理は守秘義務の順守である。

顧客の決算状況、社員の問題、さまざまな相談を持ち込まれるのがコンサルタントである。
そのコンサルタントがあちらこちらで噂話をするのは倫理違反であり、時として風評被害の源にさえなり得る。
だから、私たちは社外ではお客様の話をしないようにしている。
それでも酒席などで口をすべらせる社員がいるかもしれない。
間違って外部に漏れないようにするために個室があれば個室を予約するようにしている。
特にお客様の会社を訪問した時などには
細心の注意を払う。
近所の居酒屋などに入った場合は店の関係者、店のお客さんの誰かが顧客企業と関係があるかもしれないからである。
地方では風評被害は思わぬところから発生する。

実際、ある地方都市の優良企業を訪問した際に
泊まったホテル、近所の居酒屋などにその企業の関係者がいたそうだ。
「礼儀正しく、好感を持てた。」との噂が社員を経由して社長の耳に入ったそうだ。
その場だけではなく、常日頃から倫理意識を持っているので当然である。
意図したわけではないがその企業における当社の信頼感は向上した。
私たちコンサルタントが一番失ってはいけないのが「信頼」である。
その信頼があるからこそ人に言えないような相談を受けるのである。
小さい事であるがすぐに出来る事の一つとして「個室を使う」のは最低限守るべきマナーだと考えている。