備えあれば憂いなし

事前準備の重要性について。
私の場合は老舗企業の会社員時代に社長側近の経営企画室の仕事をしていたため社長や役員の考えている先を読むことが仕事でした。

その会社では毎週月曜日の朝に部長会議(実質は取締役会)を開いていた。
社長は各部門の責任者が
「何を言うのか?」
よりも、その背景を読むことで現場を掴もうとしていた。
中小企業とは言え社員数が100人程度もいると社長が現場を直接把握することは困難である。
だから、各部長の発言の裏に実際の現場の問題点を見出そうとしていた。
土曜日、日曜日に社長に呼び出されて
「月曜日にこんなことを話そうとしているんだけど、どうだろうか?」
と相談されていた。
「大丈夫です。真意は伝わります。」
と答えるものの、日曜の夜はたいてい一人で部長会議のシュミレーションを何度も繰り返し夜が明けることも度々だった。

会議中は表に出て仕切ることは無かったのだが、実際は議論の途中で口を挟み
「今の話は〇〇という共通認識で良かったんですよね。」と整理し
とかく拡散しがちな議論を収束させた。
中小企業の会議では
「何を言ったか」ではなく
「誰が言ったか」が論点となることが多く、そのため、議論が場外に出ないようにしなくてはいけない。